鳥類の尿が白いのはなぜか?
鳥の尿が白い本当の理由
みなさんこんにちは園長の藤井です。
突然ですが、鳥の糞(ふん)はみなさんあまり良い印象が無いですよね。
車のボンネットを汚されたり、時には運が良い方は頭の上で糞が落ちてきたりと、邪魔もの扱いです。
そこで、鳥の糞を知れば少しは印象が良くならないかなぁ~と思いこの記事を書いています。
是非最後まで読んでください!
まず鳥の糞、よーく観察すると白い部分と黒や茶、緑色の部分があります。
白い部分は尿、その他が便なんです。
そして白い部分の成分は「尿酸の結晶」です。
鳥類はなぜ尿酸かというと、
アンモニアを水に溶けにくい「尿酸」として排出するためです。 もし、ヒトのように、アンモニアを尿素に変え、水に溶かして出していたら、水分を多く補給しなければいけなく体が重くなります。 水がなくても体の外に毒素を排出できるように、鳥は尿酸にしています。また、尿を貯めておく膀胱もありません。 だから鳥は糞を我慢できないのです。そして便も尿も卵も同じ「総排泄孔」という孔から出します。 という体を軽くするためだというお話を先日の講話やガイドなどでも行っています。 しかし、
★実はもっと大切な理由があります。
それは誕生する時です。そう鳥は卵から孵化しますよね。 卵の中で栄養をもらいながら胚(ヒナ)は大きく育っていきます。 そして卵中でも尿酸を排出しているのです。これがもし水に溶ける尿素だったら卵の中が不衛生になり、ヒナは死んでしまうでしょう。 誕生の瞬間から尿酸のおかげで衛生的に誕生することができていたのです。
※画像は孵化した瞬間の卵殻です。ちゃんと尿酸(赤い丸)が確認できますね。卵を衛生的に保つためだったんですね。
★こちらの動画でも解説しています
ヒトの赤ちゃんの尿は?
ちなみにヒトの赤ちゃんはお母さんのおなかの中で大きくなります。
赤ちゃんはお母さんの胎盤という器官からへその緒を通して栄養をもらい、また体の中のいらなくなった物も、へその緒を通してお母さんに送り返しています。
無事孵化したコールダックのヒナ
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