カメ大公開(水棲ガメ編)潜頸類と曲頸類

ズータイムでご紹介するカメたちです。

①ニホンイシガメ

分布:日本固有種(本州、四国、九州と属島)

甲長:14-20cm(最大22cm)

現在では野生の数は少なく、貴重なカメです。本来はゼニガメと言えば本種を指すのですが、現在ではほとんどがクサガメの幼体がゼニガメとして販売されています。クサガメよりもきれいな水を好み、大人しい性格です。フィルターを設置し、UVを浴びれる陸を準備して飼育してください。産卵は6月から8月、1回の産卵数は1から12個で孵化日数は70日前後です。この貴重な固有種の飼育繁殖に力を入れていきます。日本の気候に合わせて冬眠にチャレンジしてして飼育してみるのもよいですね。

②オーストラリアナガクビガメ

分布:オーストラリア(クイーンズランド州東部、ニューサウスウェールズ州、ビクトリア州、南オーストラリア州南東部)

甲長:最大甲長23cm

最も曲頸類らしいカメの代表種です。オーストラリア人ではペットして飼育するカメといえば本種らしいです。ということはオーストラリア人にカメの絵を描いてもうらうと曲頸類を描くのか確かめてみたいですね。4-5月と10-11月に交尾を行い、9-12月に1回に6から24個の卵を年に2-3回に分けて産みます。卵は110-168日で孵化します。動画では立派な成体をご紹介しています。水温は25℃前後に保って飼育してください。餌はペレット(レプトミン)などで飼育可能です。

③クロハラヘビクビガメ

分布:ブラジル南東部、ウルグアイ、アルゼンチン

甲長:14-15cm(最大17cm)

トゲヘビクビガメ属中では最小種です。頸の皮膚の棘状の突起がとても特徴的なカメです。背甲の色は黒や灰色、腹甲の色は黒色で、和名の由来になっています。水棲動物(甲殻類、両生類、魚類、昆虫類、貝類)を捕食する姿も豪快でかっこいいカメです。水温は25℃前後に保って飼育してください。餌はペレット(レプトミンやカメプロス)などで飼育可能です。性質が臆病なため、ケージ内には隠れ家を設置し落ち着いた環境で飼育してください。

④ニューギニアナガクビガメ(シロハナヒメナガクビガメ)

分布:イリアンジャヤ(インドネシア)、パプアニューギニア南西部

甲長:18-20cm(最大22cm)

同属中では小型で、背甲は上から見ると細長い卵型です。第5椎甲板は縦幅よりも横幅の方が大きく、第1縁甲板と第2縁甲板は同じ大きさもしくは第1縁甲板の方が大きいです。頭部が扁平でナガクビガメらしい大人しいカメです。熱帯雨林のゆるやかな河川や沼などに生息しています。肉食傾向が強く、水棲動物が主食ですが、水生植物も食べます。水温は25℃前後に保って飼育してください。餌はペレット(レプトミンやカメプロス)などで飼育可能です。性質が臆病なため、ケージ内には隠れ家を設置し落ち着いた環境で飼育してください。

⑤キボシイシガメ

分布:アメリカ合衆国東部、カナダ南東部

甲長:8-12cm(最大14.3cm)

ヌマガメ科の小型種で1属1種のみで構成されています。背甲の色が特徴的で、漆黒色の中に輝く星のように黄色班が点在しています。もちろんキボシの名前の由来ですね。寒冷地にも生息しているため日本のカメと同様に冬眠可能です。ビオトープなどを作成して飼育してみるのも面白いですよね。1回の産卵数は2-6個、孵化日数は50-90日です。性格は好奇心旺盛で慣れやすいです。個人的にはとってもおすすめの水棲ガメです。国産の水棲ガメで物足りない方はキボシをおすすめします。小型で愛嬌があってキュートなカメです。屋内で飼育する場合はUVランプとバスキングライトは設置してあげてください。

⑥トウブハコガメ(カロリナハコガメの亜種)

分布:アメリカ合衆国、メキシコ、ユカタン半島

甲長:10-20cm

水棲ガメではないですが、リクガメではないので、こちらでご紹介させてください。

北アメリカ大陸に生息するハコガメであるカロリナハコガメの亜種です。カロリナハコガメは以下の6亜種に分けられています。

☆トウブハコガメTerrapene carolina carolina Eastern Box Turtle

☆ガルフコーストハコガメT. c. major Gulf Coast Box Turtle

☆ミツユビハコガメT. c. triunguis Three-toed Box Turtle

☆フロリダハコガメT. c. bauri Florida Box Turtle

☆ユカタンハコガメT. c. yucatana Yucatan Box Turtle

☆メキシコハコガメT. c. mexicana Mexican Box Turtle

ハコガメの特徴は腹甲にヒンジ(蝶つがい)があり、蓋付きの箱のように、蓋を閉じることができる甲羅なんです。腹甲の様子は下の動画でご覧ください。産卵は3-7月で1-11個(平均4-5個)の卵を12-38日ほどの間隔をあけて2-3クラッチ産卵します。孵化日数は70-82日です。自然下では肉食が強い雑食で、昆虫類、甲殻類、巻き貝、ミミズ類、両生類、爬虫類など口に入る大きさのあらゆる動物質のものと果実やキノコなどを含めたこれまたあらゆる植物質のものを食べています。飼育は保湿性のある床材(水苔やヤシガラ)などを湿らして飼育し、全身がつかれる浅い水場を設置してあげてください。餌はペレットで十分飼育できますが、果実やキノコ、昆虫類も喜んで食べれくれます。UVランプの設置も必要です。

⑦コスタリカアカスジヤマガメ(孵化に成功しました!

分布:コスタリカ

甲長:16-20cm(最大20cm)

今回本種の繁殖に成功したので、動画でも孵化の様子をご覧ください。

アメリカヤマガメ属中、最も色彩が豊かな種です。背甲には暗色の縁取りのある赤や黄色の筋模様や輪状の斑紋が入り、ド派手で綺麗なカメです。低温には弱いのでヒーターで十分な保温をして飼育してください。これから赤ちゃんに飼育頑張ります!

【アカスジヤマガメ亜種】↓

☆メキシコアカスジヤマガメR. p. pulcherrima 

☆グアテマラアカスジヤマガメR. p. incisa 

☆コスタリカアカスジヤマガメR. p. manni 

☆バーバーアカスジヤマガメR. p. rogerbarbouri 

今回の記事を動画でまとめたものです。実は撮影中ずーっと横にアヒルたちがいたので少し登場します。

興味のある方はご覧ください。

今回も最後までご覧いただきありがとうございました。

また会いましょう~☆

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