コールダックの飼育方法と成長記録を詳しくまとめてみました。決定版!

<産卵>

 コールダックの産卵はだいたい春(3月)から初夏(6月から7月)にかけて産卵します。たまに秋に産卵がスタートする個体もいます。動画での産卵シーンは初産のときの映像なので、産卵までにかなり時間がかかりました。また体の大きなアヒルは毎日産卵して、約2年間で産卵がストップします。コールダックは4年以上産卵が続いています。有精卵を採取する場合は必ずプールを用意してください。コールダックの交尾は水中で行わないと、有精卵はなかなか取れません。当園ではプールはトロ舟に給水と排水(オーバーフロー)を設置しています。もしよろしければ動画でご確認ください。常に清潔な水で水浴びや羽のお手入れができる状態が大切です。

〈孵化〉

 有精卵が採取できた場合は、たいては孵卵器に入れて孵化させます。まれに抱卵する個体もいますが、家畜化されたアヒル、コールダックは大抵の場合は抱卵しません(しても孵化までなかなかいきません)。

そこで孵卵器の設定ですが当園では36.8℃、湿度70%以上が一番良い結果が出たので、この設定で毎年孵化させています。

37℃設定でも孵化は成功しましたが、孵化率が少し下がったので0.2から0.3℃の違いでも重要なことが解りました。

もちろん孵卵器を設置する室温や湿度などの環境にもよるので、一概には言えませんが参考までに。

孵化日数は26日前後です。たいていは24日から25日で嘴打ちが始まります。コールダックの孵化で一番難しいのがこの後です。嘴打ちまではうまくいくけれど、その後卵から出てこれなくて死んでしまう「死ごもり」がとても多いです。

これを防ぐにはできるだけ濡れタオルなどで器内の湿度を上げ、設定温度を1℃下げて(35.8℃)やります。

また嘴打ちしてから30時間以上経過してもひび割れが進行しない場合は慎重にピンセットを使用して介助孵化させる必要があります。

介助が早すぎるとヒナの体に吸収される前の卵黄が破裂してしまいますし、遅いと死ごもりになってしまいます。これにはかなりの経験と技術が必要です。

また先天的に丈夫で健康な個体かそうでない個体がいますので運まかせなところもありますが、技術によって救える命もたくさんありますので、ベストを尽くしてあげて下さい。

有精卵の検卵した結果(入卵して1週間)血管や胚が確認できます。

無事孵化を迎えたら、丸1日は器内で過ごします。体内に吸収された卵黄をお弁当としてもっているので、温かい器内で過ごすのが安全です。その後はしっかり保温したケージで育雛していきます。早成性のヒナ(すぐに自力採食可能)なので水鳥用ペレット、ニワトリ用の飼料(幼雛)、青菜などを置き餌で与えれば育てることができます。もちろん常に新鮮な水も設置してください。成長に合わせてケージの大きさも大きくしていってください。

 

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