飼育係になるために本当に必要なこと パート2(社会的役割、公立と民間があることを知ろう)
飼育係になるために本当に必要なこと パート2
(社会的役割、公立と民間があることを知ろう)
みなさん、こんにちは
ズータイムカレッジ第2回目も
動物園・水族館の飼育係になるために本当に必要なことパート2です。
引き続き夢を持った方々を実体験を基にアドバイスさせていただきます。
また、お子様が夢見ている保護者の方も参考になれば幸いです。
この動画の内容を把握、実行した方は間違いなく面接でもライバルに差をつけることができるはずです。
今回の動画の内容としては、まずは本質を知らなければ目的を失ってしまいますし、
動物が好きだけでは全く通用しませんし、挫折していまいます。
そこで就職前に園館の社会的役割を知ることはかなり重要です。
役割は以下の通りです↓
【社会的役割】
①レクリエーション
②教育→ズータイムが一番力を入れています。
③研究
④種の保存
以上の4つが主な社会的役割なのですが、
ピンと来ない方も多いと思いますので、
1つずつ解説しますね。
①レクリエーション
これはほとんどの方がイメージが沸くと思いますが、
園館に行くときはほとんどの方が楽しむために行きますよね。
観光や遠足、デートなど娯楽施設としての役割はどの園館も果たしています。
しかし、これから飼育係として大切なのは②~④です!
②教育
動物園や水族館で教育!って、思う方もいらっしゃるかもしれませんが、
知らず知らずのうちにガイドや食事シーンを観察して動物について学ぶ場合もありますし、
最近は野生の生息環境を再現した、生態展示も行っている園館が増えてきていますので、
動物を観察することによって、学べる事は増えてきています。
またズータイムの様に、学ぶことを前面に出して、教育機関で授業を行ったり、生態を学べる講演会を行ったりする場合もあります。
また、教育機関で国語や理科や道徳、生物などの単元に動物が登場します。
動物を通しての教育は無限大の可能性があると私は信じて活動しています。
また動物を知ることで自然全体にも興味がわき、自然環境についても考えることができるヒトになっていきます。
教育機関での授業
当園が主催で行っている学べる動物講話
③研究
これは想像できるかもしれませんが、みなさんの想像をはるかに上回る研究を日々行っています。
動物園水族館が合同で行う学会(研究発表会)が全国で頻繁に行われています。
さらに動物ごとの会議もたくさんあり、ゾウ会議やペンギン会議などもあるんですよ。
動物によっては海外出張もあるので、意外と全国を出張できるのは刺激になって楽しいですよ。
ちなみに私も様々な研究に携わってきましたが、野生の保護されて猛禽類の復帰トレーニングの研究に力を入れていました。
現在も猛禽類(タカ、フクロウ)の生態ガイドを行っていますが、この技術は野生復帰トレーニングで培われた技術です。
オオタカのリハビリトレーニング
④種の保存
これは現在、そして未来も最も重要な役割になることは間違いありません。
絶滅が危惧されている動物たちを中心に繁殖を行い、動物園でストックするということです。
または動物園で繁殖した個体を野生に復活させることも行っています。
私もトキの飼育繁殖に携わることができたことは今でも誇りに思っています。
トキのヒナの人工育雛の様子
現在(2020年)では佐渡で400羽近くまでトキが野生に定着しております。
私が育てたトキも野生での繁殖に貢献していると思うと嬉しい限りです。
【次ページ】動物園・水族館にも民間と公立がある
この投稿へのトラックバック
トラックバックはありません。