【最強の呼吸】鳥の超効率的な呼吸システム 気嚢の仕組み

【最強の呼吸】鳥の超効率的な呼吸システム 気嚢の仕組み

 

今回のズータイムカレッジでは呼吸の中でも最強と考えらている鳥類の超効率的な呼吸システム(気嚢)について、

図やイラストを使って解りやすくご紹介いたします。

なぜ何万キロも渡りをできるのか、考えたことはありますか?

その他さまざまな理由や、鳥の祖先である恐竜について少しふれます。

大ヒットアニメ『鬼滅の刃』で注目の”呼吸”ですね(^-^;

 

詳細は動画でご紹介しています!是非ご覧ください。鳥類の生態が学べますよ。

動物の生態や飼育方法、野鳥観察などを通して、

自然の素晴らしさをお伝えしている『ズータイムチャンネル』

もよろしくお願い致します(^^)/

 

 

それでは記事でもご紹介します。

 

まずは鳥類とヒトで決定的に違うのは『気嚢』というすばらしい器官があることです。

空気を貯めたり、送るポンプの役割も果たしてくれています。

気嚢は多くの種で9つあり(スズメ目では鎖骨間気嚢が前胸気嚢と融合しており気嚢は7つ)、

前気嚢と後気嚢に大きく分けることができます。

単純に肺以外にも空気をたくさん蓄えることができる利点があります。

それ以外にも超効率的な呼吸システムが気嚢によって実現しています。

【超効率的な呼吸システム】

①息(空気)を吸うことにより気管、気管支を通り肺に空気が到達し、
後気嚢も拡張するため肺を通過した空気は後気嚢に入ります。

②空気を吐き出す際に、後気嚢に入っている空気は肺に送られます。
この際に空気は細い管を通りこの際にガス交換されます。

③次に空気を吸い込むときに肺の中の二酸化炭素を多く含む空気は前気嚢に送られます。

④息を吐き出すときに前気嚢も収縮し、その中の空気は外へと送り出されます。

つまり吸うときも吐くときも肺に酸素がある状態なんです!

ヒトは息を吐くときは酸素を獲得することはできないので、鳥類に比べるとかなり非効率です。

ではなぜこの超効率的な呼吸システムが必要だったのかをご紹介していきます。

 

【なぜ気嚢が必要なのか】

①酸素濃度の薄い上空を飛ぶため(特に渡りをする鳥類は何千、何万キロの飛翔をする)

 

②鳥類は基本的に体が小さい(他の脊椎動物に比べて)ので、

熱が体内から逃げやすい→恒温動物である鳥類は体温を維持が必要

→代謝を行うために酸素が多く必要というわけです!

 

 

③体温を下げるため

気嚢の壁面は湿っており、空気が入ってくると壁面の水分が蒸発し熱が発散する仕組みなんです。

キャーなんてすごい気嚢様!本当に動物の生態はすばらしい。

 

 

現代の動物では気嚢をもっているのは鳥類だけの特権です。

しかし、長い歴史の中で鳥類以外に気嚢をもっていた動物がいます。

それは鳥類の祖先”恐竜”たちです!

上図のように現代型の鳥類は獣脚類から分岐した恐竜が祖先だと考えられています。

あのティラノザウルスにも羽毛説があるくらい、恐竜たちは鳥類と共通部分があるんです。

恐竜の子孫という考えで鳥類を観察するととても感慨深いですし。ロマンがあって面白いです。

 

今回も最後までご覧いただきありがとうございます。

またお会いしましょう(^_-)-☆

 

 

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