【超蝶話④】ミドリシジミを10ⅿの竿で採集&標本へ 日本蝶類科学学会理事 三上先生による詳しい解説

みなさんこんにちは、

ズータイム園長の藤井です。

今回のズータイムカレッジはついに2年ぶりに実現した超蝶話(ミドリシジミ編)です。

日本蝶類科学学会理事 三上秀彦先生による解説はもちろん、

10mあるミドリシジミ専用の竿(網)で採集し、

標本へするところまでご紹介していただきました。

本物の専門家による解説、採集テクニックをどうぞご覧ください。

三上先生、ご多忙にもかかわらずズータイムチャンネルにご協力いただき誠にありがとうございます。

先生は世界中で新種を発見されている本物の専門家です。

【ミドリシジミってどんな蝶】

ミドリシジミはシジミチョウ科ミドリシジミ属のチョウ1種です。

ミドリシジミの仲間は通称『ゼフィルス』とも呼ばれ、日本には25種類が確認されている。

三上先生が作成したミドリシジミの標本↓

左がオス、右4頭がメスで4種の個体変異(無地、赤、青、赤&青)、左下は裏側で雌雄ともに同色

【ハンノキを探そう】

ミドリシジミの幼虫はカバノキ科ハンノキ(ヤマハンノキ、ミヤマハンノキなど)を食べるため、

成虫もハンノキの周辺で生息しています。採集するためにはまずハンノキを見つけることです。

ハンノキは湿地に生える落葉高木で、低地の湿地や水田のあぜなどに見られます。

活動時間は夕方で木の上の方で活動しているため、10m級の竿が必要になるわけです。

ハンノキ周辺で探蝶する三上先生

番組でもご紹介いただきました。

採集した蝶を一時保管する

三角缶(昆虫三角ケース)&パラフィン紙(三角紙)

【いつ発生するの】

石川県では6月20日前後が毎年ピークだそうですが、今年は遅く6月末にようやく観察できました。

7月初旬でも観察できるそうです。しかし、蝶の観察できる期間は本当に限定的です。

【みなさんのすぐ近くにいることを知ってほしい】

ミドリシジミの生息環境である湿地は、すぐに開発地の候補としてあげられ、

ミドリシジミの生息環境が減ってきています。住宅のすぐ隣でもこのような蝶が暮らしていることを知っていただきたく、

先生もご協力していただきました。こんな上空に、しかも短期間しか観察できない蝶はまず一般の方は知る機会すらないと思います。

ぜひこの機会に番組をごらんいただき知っていただければ幸いです。

次回はなんと美しく仕上げる展翅方法を教えてくださります!

世界レベルの三上式展翅方法を学べるチャンスです。

次回もお楽しみに📖

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〈今までの超蝶話〉

三上先生の詳しい解説はもちろん、貴重な標本やフィールドに出ての採集技術などもご覧いただけます。

★【超蝶話①】昆虫採集が必要な本当の理由、世界三大美蝶、蝶と蛾の違いは?

★【超蝶話②】蝶の驚くべき生存戦略

【超蝶話③フィールド編】「春の女神」ギフチョウの生態を体感