講演『能登で再び羽ばたくト』動物教育家:藤井匠也(ZOO TIME園長)

みなさんこんにちは、
ズータイム園長の藤井です。

今回は、来年トキの放鳥が決定している羽咋市で講演させていただきました。

いよいよ来年、本州にトキが再び羽ばたきます。
私もトキの繁殖に携わっていたので、自分が増やした時が再び野生に復帰できることは大変喜ばしいことです。

石川県羽咋市は邑知潟(おうちがた)もあり、
毎年ハクチョウやマガンなど多くの渡り鳥も観察できる自然豊かな場所です。

私の講演では、トキの生態、動物園のトキの飼育繁殖、絶滅から復活までの歴史、

野鳥の観察マナー、生物多様性などについてお話させていただきました。

トキと私の関係。石川県では2010年よりトキの分散飼育がスタート。その時から携わっております。
また2009年には住み込みで佐渡トキ保護センターで飼育研修、
そのはるか前からトキの近縁種(ホオアカトキ、クロトキ、シロトキ)の繁殖にも取り組んでまいりました。

トキの人工育雛の様子。インコやペンギンなどでも人工育雛を多数経験していたので、
鳥類のヒナの育雛は慣れていますが、とても緊張したのを今でも覚えています。

トキの生態や取り組み

今後こちらのモデル地区にトキ放鳥が行われる予定です。
トキは能登復興のシンボルとなることでしょう!

児童のみなさんの取り組みも、デザイナーの岡田智子さんも、本当に素敵でした。

児童のみなさんには、トキをきっかけにトキ以外の野鳥に興味を持っていただき、

日本の自然を守っていく戦士になっていただきたいとお伝えさせていただきました。

小学生でこれほど1つの生物について深く学べる経験ができたことは、とても貴重な財産となっているはずです。

石川県のトキの公式キャラクターデザインも発表されました。
冠羽をよーく観察すると「のと」の文字がなんとも愛らしいですね。

トキをきっかけに、能登の豊かな自然をみんなで守っていきましょう!
トキの講演会は全国出張可能です。生物多様性や野鳥をテーマにした講演などもご相談ください。

こちらは骨をテーマにした講演「骨から学ぶ動物の不思議」